四日の詐称は大きいよね

昨日(正確には26日)はまだ甘く見てたんでブログ書いてるような余裕をぶっこいてたんですが…シャレにならなかった、26/27/28の集中講義は(汗)のでようやく暇を見つけた30日現在にこの記事を書いています(汗)

で。生活的には「勉強してました」「働いてました」「寝てました」以外に無いので、やはりまたも紹介タイムに入らせていただきたく存じます(笑)もう言い訳・注釈はしませんよ、興味のあるお方のみどうぞです(苦笑)
(あ、でもひとつだけ。紹介するものは多分基本メジャー(ラブログ経由乙女系の方もご覧になるようなヤツ)外です、メジャーも見るんですがそれらは新刊購入とか新作鑑賞とかそういうときに書きます/マイナー扱いすんな!などの苦情はいくらでも受け付けますが…/あ、でも映画はメジャーマイナー関係なく好きなものを思いついた順に紹介します)




夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS)

夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS)

緑川先生の本は一応全部持っているのですが(雰囲気が独特で、たまにかちーんとはまるモノを描かれるので)、この夏目友人帳が個人的には一番好き。ですね。
この人も絵があまり上手、な方ではないんですが(苦笑)この作品は、妖怪の名前を記した帳面(友人帳)を祖母から引き継いだ(ちなみに、名前は対決して負かした妖怪の名前で、名前を知られていると妖怪は結構不味いことが多いらしい)主人公の少年・夏目のもとに、名前を返せと妖怪が日々押し寄せる…って話、なんですが。形は「百鬼夜行抄」みたいな設定で、まぁ作者の主張は全く違うという。その中で、笑いありーの(でも少ないかな)涙ありーの、な基本感動系です。で、同士の作品では話が分かりやすくまとまってるので一番読みやすいかと(「緋色の椅子」・「赤く咲く声」は数巻に渡っていて、後は短編(「蛍火の社へ」は結構知られているような)で。個人的にはコレ長さが一番好み)。
やっぱり一番好きな話は最後の燕の話でした。この人の作品は泣かされまい泣かされまいと身構えていても泣かされる、きっと作者も泣かせよう泣かせようと入魂しているのではないかってくらいのなんですが…これは一読された方が分かりやすいかもしれない。雰囲気が最初に言ったように独特なんで、駄目な人もいればハマる人もいる、って感じですので。

鍵 (花とゆめCOMICS)

鍵 (花とゆめCOMICS)

今日は雰囲気系で攻めて見ましょうな日(笑)というわけで、モチカリ作品より「鍵」。この人も基本短編作家なので、この「鍵」にも、表題作である「鍵」の他に色々すばらしい作品があります。で、その中でも一番好きなのが一番最後の「犬と夏服」。っていうか、これはモチカリ作品の中で一番好きなんですよね、何か。すべて甲乙つけがたいんですが、どこが他より?ときかれると難しいんですが、普段からそういう風に区別しているわけでもないんですが(しつこい)…「モチカリ作品の中で一番好きなのは?」と尋ねられれば即答できる、って感じで好きです。なので、この方は他にもいっぱい本出されているんですが(「笑えない理由」「スイッチ」あたりは続き物で且つ知られているのでは。短編集なら「コナコナチョウチョウ」「欲望バス」とかも)、その中から「鍵」の「犬と夏服」を紹介いたします。
主人公の三橋は、同級生の韮のことがすきなのですが、素直な気持ちの表現ができずどちらかというと二人は仲が悪い(よくあるツンデレ系でもまったくない)。そんなある日、体育倉庫で着替えをしていた韮の制服を、思わず盗んでしまった三橋。最初は誰の仕業か分からず騒いでいた韮だったが、最終的に三橋が盗んだということがばれてしまう。激怒する韮、否定せずむしろ火に油を注ぐ三橋、そして…な話。これもまた色っぽい話です。特に、盗んだ韮の夏服を一人で抱きしめる三橋とか、最後に同じように三橋の夏服を抱きしめる韮とか。凄い色気を感じました。そして、ラストに差し掛かり二度繰り返されるモノローグ。「どうして服を」。ああもう、この手の話を描かせるならモチカリ!と思ってしまいます。
ちなみに、「鍵」も面白いんです。この本すごい好みにどんぴしゃなんですよ(「呼吸」もよかった)。中学生の男の子二人の恋愛物…と書くと最近流行の?とかになるんですが(苦笑)そうじゃなくて、同級生の亀田(師匠!/やめれ)に淡い恋心を抱きつつ、その気持ちに鍵をかけていた服部が、亀田が前から好きだと公言していた先輩(こっちは女/亀田は嫌同性愛者)と接近し始めたことにより、その鍵が合わなくなりはじめ…みたいな話。このタイトルでもある「鍵」が、いろんなところにちりばめられていて、そしてその鍵は…という回収もうまくできているので、とてもレベルが高い作品だと思います。絵もだいぶこの時期だとすっきりしているので(所謂「へたうま」作家です、この方も/絵柄は樋口橘系)読みやすい本だと思います。機会があったら手に取っていただきたい(笑)
あ、でも…望月先生の描かれるお話は、基本的に主人公が中学生なのですが、何だか…不思議にリアル、というか生々しい感じなので、少し痛い印象を受けるかもしれません。緑川先生より更に読者を選ぶ人かもしれない(苦笑)この「鍵」は大分あっさりしている方なので、これがダメな人は他も厳しいかもしれないなぁ(苦苦笑)