ショウカイされておりまして

ありがとうございます。ご無沙汰しておりました、直接またご挨拶に伺いたいと思います…というか不思議なくらいのこのパソコンの不調。そして時間のなさ。解決したいんですけどねぇ。


今日はちょっとくだらないことを考えていたので、それについて。本当にくだらないです。ただ、その後夢にまで見たので何となくな整理。ファンタジー



真っ黒に見える人がいる。全身が、真っ黒に見える。時たま赤く見えることもある。顔だけ白くそのままで、でも黒い布で目隠しをされてて、鼻から口周りまで全て布で覆われているから、やはり殆ど真っ黒である。
格好は、基本的には一般の人間と同じであるが、多少異なる点もある。耳が大きく、少しとがっていて、腕が少し長めで、指は親指と薬指が欠けて三本しかない。欠けているのは、千切れたとかではなく、始めから存在しないようである。左手の人差し指と中指で、ハサミの片方(本来の二つ合わさった状態ではなく、片方だけの状態)を握り締めている。四肢のバランスが少しおかしく、脛が腿に比べて大分長い。
服を着ていないで覆面なのか、そんな変態チックなのか、といわれれば、服を着ているような着ていないようないまいちわからないところである。身体の表面が破れた布のようになっているので、何らかの服は着ているのかもしれない。
近くで見ると、黒く見えた体は、無数の傷跡であった。大分古いものから、直りかけのものまで様々あるが、傷の上に傷を重ねているようで、しかも隙間がないほど傷だらけである。よくよく見ると、身体の部分部分で、傷のつき方が違った。身体の右側は全て縦3、横3に引かれた傷(ちょうど、○×ゲームのセルのよう)がいっぱい集まっているようであったが、身体の左側は少し不規則なようであった。
その人がくるりと背を向けた。すると、背中や後頭部にかけては傷一つとてなかった。その様子を見ると、やはりその人は服を着ているようだった。そして、後ろ頭にはその外周を12の点が、そして中心からは三本の長・中・短の針がのびている。まるで時計のようだ。
そしてそれは本当に時計であった。

ちく、たく、時計は休まず動き続ける。道行く人はみな、彼(性別不詳だが)のその『後頭部』を見てはせかせかと急いだり、くつろいだりしている。わざわざ見に来る人もいる。なるほど、彼の後頭部はこの辺での時計の役割を果たしているようだ。
子供が彼のそばに寄った。男も女も、老人も彼の近くへきた。ちょうど若い男が彼の正面側に来た。男は当然のように彼を怒鳴り付ける。「こっち見たら、わからないだろ!」
彼は言われるまま、当たり前のように男に背を向けた。すると、今度はそれまで真後ろで彼の『後頭部』を独占していた老女が、男と同じように彼に怒鳴りつけた。ふらふらと、頭を前後左右に動かすものの、どこを向いても彼は怒鳴られたので、しまいには深く俯き、その場にうつぶせに倒れこんでしまった。
「お、これならみんな見やすいぞ」 人々は朗らかに笑いながら、時間を確認して、去っていった。彼は暫くそのまま微動だにしなかったが、人々の足音が遠ざかるのを確認すると、ゆっくりと立ち上がり、歩き始めた。その足取りはとてもしっかりしていて、とても視界を塞がれているものとは思えないほどであった。

暫く歩いていったところに、綺麗な川があった。へりに近づき、手を下に突き出して、ゆるゆるとかがむと、しゃがみこむよりは早くに手が地についた。そういえば彼の脛は常人より長かった。そのため、腿との長さが違って膝を折ってもバランスがうまくとれず、しゃがみこむのが難しいのだろう。先ほど倒れこんだのも、しゃがみこむのに失敗した為なのだろう。
腕の力で身体を支えて、ようやくお尻をおろすことができたようだ。長い脛は泉につけられ、脛周りの水は赤黒く濁った。手に持っていた刃も水にさらした。丹念に、刃先にこびりついた血を流している。
「なにしてるの?」
彼の周りの水が透明になり始めた頃、一人の少女が彼のそばにやってきた。彼は思わず振り返り、そしてふと先ほどの罵倒を思い出し、再度顔を背けた。
「なにしてるの?こっちむいて?」
時計が見えなかったことなど、その少女は気にしていないようだった。とかく、彼が何をしているのか、だけに興味があるようだ。彼は恐る恐る振り返る。少女がにこりと笑った。
「あついから、きょう、それで、あしみずに、つけてるの?」



…まだ続くんですが、眠いので中断。本当にどうでもいい、自分メモなお話なので、続きはこの記事内ですませます。しっかし、本当にくだらない…でもこの時計人間が頭から離れなくて、実際困っているのです。なんかの啓示なんだろうか。